京都北山に位置する、4つの住戸で構成された接地型の集合住宅である。
各住戸は独立性を高めた3階建てで、専用玄関、専用ルーフガーデンを持ち、アプローチ以外は共用部分を持たない。部屋数や面積より容積や天井高を優先し、中庭及び大きな吹抜けを設けている。
これにより、南側からの充分な自然光が全住戸に取込まれ、圧倒的な開放感のある空間となっている。 内外装材はコンクリート打放し、9mm鉄板、セラミックタイルなどのタフな素材とした。構造は、厚肉壁構造を使用し、柱型・梁型が出ず、すっきりした窓回り、インテリアを実現している。
また、撤去可能な乾式遮音耐火間仕切や、各住戸をブリッジで繋ぐことにより、4戸が3戸、2戸、1戸と構成を変えられるよう計画されている。従来の賃貸集合住宅のように一定の枠に留まることなく、住み手に合わせて空間構成を変え様々な生活に対応できるフレキシブルな住宅である。
敷地面積:200.00㎡
建築面積:104.01㎡
延床面積:271.01㎡
構造:鉄筋コンクリート造
規模:2階
受賞:2005年度 グッドデザイン賞受賞