本計画は大阪市西成区にある特別養護老人ホームの増築計画である。
西成区は、高齢化比率が大阪24区の中で最も高く、単身率も高い。さらに、保険料階層からみても低所得者が多く、家族や地域の支援を受けられない社会的援護の必要な利用者が多い。
既存施設が完成して10年が経過し、この地域独特の多様なニーズを抱えた利用者に最終的な受け皿として特養の増床・増築が施主サイドからの要望であった。
平面計画としては生活単位、介護単位の一体型を目指し、1ユニットを10人とし、1フロア-を2ユニットの20人とした。
1、2階を入所者の各居室に割り当て、3階には厨房や会議室等の既存部分で不足している機能を配置した。
敷地面積:4105.69㎡
建築面積:806.84㎡ (増築部分)
延床面積:1859.62㎡ (増築部分)
構造:鉄筋コンクリート造
規模:3階